優先順位の考え方が変わった話と Gaji-Labo 9年間の反省


この半年 OKR にトライしたり会社として進みたい方向をみんなに伝え始めたりした過程で、徐々に自分の中に変化が発生していたのでそのことをまとめたいと思います。

変わったのは優先順位に対しての考え方です。
この9年間は受託で Web 制作の仕事をしていくにあたり、コツコツと目の前のことに取り組むようにしていました。その結果、無意識のうちに生存が目標になっていたなと最近反省しています。

生存だけが目的であれば会社組織としてビジネスをやっていく意義はどんどん薄れていきます。
それでは良くないと思い色々と見直しを続けているのが最近の Gaji-Labo です。

考え方が変わったきっかけ

思い返せば僕個人の中で優先順位の考え方が変わったきっかけは3つありました。

OKR をはじめたこと

このブログでも何度もでている OKR の導入はダイレクトに効いています。
上位の Objective に高い目標を掲げることで結果から逆算するという習慣が徐々に身についた結果、目の前のできること “だけ” をコツコツやっていると何も達成出来ないということを突きつけられました。

Gaji-Labo では昨年の6月にまずは創業者2名だけで3ヶ月間OKRを回しました。その結果は散々なもので Key Results をすすめるにはアクションの仕方を根本的に変えねばならないと痛感しました。
漫然とした日々の延長線に高い成果は存在しない。(当たり前ですね)

初回の OKR を回す前に役員二人で読み込んだジョン・ドーアさん著作の「Measure What Matters」にも同じ事が沢山書かれていましたがやはり読むのと体感するのとでは認識の変化は大違いでした。
Measure What Matters おすすめです。

Product Manager Conference 2019 で「Bats per home run」を知る

昨年11月12,13日に開催された Product Manager Conference 2019 の曽根原 春樹さんのセッション「A day in the life of Silicon Valley PM」で触れられていた「Bats per home run」のフレーズが強く記憶に残りました。

日本では “打席に立つこと・ヒットを打つ回数” 「Hits per bat」が重視されるが、シリコンバレーのスタートアップでは “ホームランを打つのに必要なバットの回数” 「Bats per home run」が重視されるという内容でした。
振り返ってみて自分は Gaji-Labo を創業してから一度でもホームランを狙ったことがあっただろうか・・・とかなり沈んだ気持になったのを覚えています。

盲目的にコツコツと眼の前のことをやってしまっていることを恥じたのはこの瞬間でした。
曽根原さんのセッションは他にも沢山面白い話があったのですが、今回のこのブログ記事の話題については「Bats per home run」が強く影響しています。

「イシューからはじめよ」を読んだこと

昨年末に「イシューからはじめよ」を読みました。IT関連のお仕事をしている方は読んだことがある人も多い名著ではないかと思います。
2010年の著作ですが、当時気になって買ったまま積読になっていた一冊です。ずっと読めてないことが引っかかっていました。(僕は本を読むのが本当に苦手・・・)

昨年末に鈴木から「Issue Driven 読んだら考え方整理できてすごく良かった」という話を 1on1 で聞き、「どう変化したのか知る必要あるな」という軽い気持ちで読み始めましたがまんまと僕に刺さりました。
もしご自宅の本棚に積んだままになっている方がいれば是非手にとって見てほしいです。

本書では「良いIssueを立てる」ことが重要だと繰り返し書かれています。
最近の表現で言えば「良い問いを立てる」と同義でしょうか。あまい Issue のまま実行に移しとにかく手数で勝負するようなやり方は愚策で、質の良い Issue をしっかりと見極めて一発で効く手法で対応することが大事ということです。

まさに生存が Issue になっていた過去の自分にとって痛い指摘でした。

考え方がかわって結果の大きいことに取り組める回数が増えてきた

これまでは目の前の課題に対して現状の最適解で物事を考えてしまっていたので、「自分がやれば十分」「出来る人で分担する」「まずは目の前の事を片付けてから次を考える」といった、良く言えばコツコツ・悪く言えば場当たり的な判断を下し続けていました。

しかし、最近はようやく「将来的に結果が大きくなるための選択はなんなのか?」「本当に今それが必要なのか?」「対応すべき課題はそれであっているのか?」を少しずつ考えられるようになりました。

その結果、今までは自分で抱えてたタスクを Gaji-Labo メンバーみんなに協力してもらったり、あるべき結果から議論して何をするか決めるように変わってきています。

また、これはまったく予期しなかった副作用なのですが、僕にとっては当たり前にできるタスクもメンバーは今までやったことがないタスクだったりする事が多く、メンバーの成長チャンスやオーナーシップ・リーダーシップを発揮するチャンスを僕が潰していたということにも気づけました。
僕個人の考え方の変化が会社全体の動きにここまで変化をもたらすとは想像していませんでした。

ホームランの定義もホームランの打ち方もまだ良くわからないけど強いチームになりたい

残念ながら考え方や意識は変わったものの、まだまだ Gaji-Labo にとってのホームランはなんなのか・ホームランの打ち方はどうすればいいのか、そのあたりの答えはつかめていません。
それでも Gaji-Labo のメンバー全員で質の良い Issue を捉えて、大きなスイングをふっていきたい所存です。

Gaji-Labo らしさや Gaji-Labo としてのルールやレギュレーションを見失わず、大きな結果を出せていければなと思います。

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投稿者 Harada Naotaka

受託と事業会社の両方を経験し、沢山の事業を見てみたい気持ちで Gaji-Labo を共同創業。普段は雑用やったりプロジェクトマネジメントやったり、たまにフロントエンドのコードを書いたり。直近は Gaji-Labo をデザイン会社に転換していく課題に挑戦中。期待値コントロールにステ全振り。