これはどうやって流すの?

imanishi

こんにちは、UIデザイナーの今西です。
デザイナーは日々のトレンドなど情報収集が大事と言われます。私の場合、ついつい自分の趣味の情報収集に寄りがちですが、UIやUXのデザインに役立つ新たな視点見つかったりすることがあります。好きなこと興味のあることから見つけたデザインにまつわる発見や役立つものの見方について書きたいと思います。

今回考えたきっかけは5年以上前のことではあったのですが、最適な方法はなんだろうと今でも時々考えます。

レバーハンドルタイプだけじゃないから複雑…

トイレはどうやって流すのか

私はインスタグラムで海外の好きな俳優をフォローしています。ある時、ぼんやりインスタグラムを眺めていると、来日中のアメリカ人の女優がトイレのコントロールパネルの写真とともに「これはどうやって流すの?」と投稿していました。

なるほど、確かにそうなのです。 ウォシュレットなどの機能と流す機能がひとつのコントロールパネルにまとめられたトイレで、流す機能が「大」と「小」の漢字と水滴を表現したドットパターンのピクトグラムになっている。これで日本(おそらく)独自のトイレのスタイルに慣れていない旅行者が理解するのは難しいと思います。

「流す」の表現を認知する

日本人は大抵の場合は、「流す」「大」「小」など文字、ボタンやレバーなどの操作するもので水洗を理解しているように思います。
ピクトグラムについてはメーカーによって違いがあります。先のようにドット的な水滴、水流を表現したようなものいろいろで、ピクトグラムは「流す」「大」「小」の文字表現と併記されているパターンが多いです。

外国からの旅行客は日本のトイレを使うために「流す」「大」「小」を覚える必要があります。ここでピクトグラムが非言語の表現として伝えてほしいところですが、水洗のピクトグラムはメーカーによるデザインの違いがあり、これ!と説明できる表現がありません。日本の水洗表現を覚えてもらうためにも、トイレの種類によって言語での説明が必要になってきます。
ちなみに同じ漢字を使用する中華圏の方では、トイレの水洗の意味で「大」「小」「流」は使わないようで「冲水」という表現のようです。

水洗のピクトグラムの共通化については、業界団体で「トイレ操作系標準ピクトグラム」を制定され、国際規格ISOに登録されているそうです。新しいトイレはこのピクトで機能を表現したものになるはずなので、これから表現が浸透されていくのでしょう。 言語に頼らないピクトグラムでの表現で統一されていけば非日本語の観光客や広く理解できる使いやすくなるので期待したいところです。

https://www.sanitary-net.com/trend/standard/standard-jis03.html

「流す」補完説明のアクセシビリティ

標準ピクトグラムが制定されたのが2017年でISO登録が2018年でまだまだ最近。それぞれで水洗機能を表現したトイレはまだまだたくさん世の中にあります。

自動で水洗+水洗ボタンパターンはまだ混乱はないかもしれませんが、すぐに理解できない水洗機能への説明は必須なのではないでしょうか。
実際、私も手をかざして流すタイプのトイレに入った外国人の友人から日本語の説明だけでわからなかったため、トイレから必死のヘルプの連絡をもらったことがあります。

近年の観光客の増加により、公共のトイレの個室にはたくさんの使い方の張り紙が貼ってあります。文化的な違いの観点からトイレの使い方自体についてやシャワートイレとしての使い方についての張り紙が多いように感じます。
先のトイレメーカーの業界団体も使い方の張り紙のデータを配布しているのですが、内容は座り方とシャワートイレのことばかりです。

どう操作するか分からないのは、水洗機能なのではないでしょうか。シャワートイレを使う以上にまず、トイレとして水を流せないと。 操作をすぐに認知しにくい以上、「流すのはこのボタン」だ操作や導線をより明快に伝える必要がそこにはあると思います。

まとめ

この問題は既にあるもののフォローが必要になるために難しくなっているところがあると思います。昔のように洋式トイレはタンクの横のレバー、和式トイレは便器の前のレバーとパターンの少なかったころの方が問題がややこしくなかったのではと。
操作できるものが複雑な見た目ではないので認知しやすかったのではないでしょうか。シャワートイレで機能が高まった日本のトイレとしての弊害でもあるかもしれません。

そのものが認知されづらい現状は、操作の説明で学習してもらうしかありません。操作への導線となる説明デザインについてももう少し考えてみたいなとは思います。

このことを考えていてなんとなく思い出したのは弊社の原田の投稿からの言葉です。トイレの話題からつなげてしまって恐縮ですが。。

アクセシブルではない状態は自由への侵害です。人間の尊厳に関わる問題です。

アクセス可能なものすべては、よりアクセシブルでなければいけない。

自由と尊厳とアクセシビリティ

デジタルでもフィジカルでもUIデザインとしては、操作できるべきものアクセスはちゃんと担保されるべきだと改めて感じました。

UIデザイナーが見つけたデザインに役立てる日々の発見について興味のある方には、同記事と同じ「日々の暮らしから考えるUIとUX」シリーズの記事もおすすめです。

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投稿者 imanishi

UIデザイナー。制作会社にてプロモーションサイトや広告制作、受託開発でサービスのUIデザインづくりを経験。 ユーザーにとって心地よい使い心地のデザインを考えるのが好き。